(上腕二頭筋)
ダンベルカールの目的:
シーテッド ダンベルカールは、主に上腕二頭筋(力こぶ)を効果的に鍛えるアイソレーション種目です。ベンチに座って行うことで下半身の反動を使いにくくし、より上腕二頭筋に意識を集中させることができます。今回解説する方法は、特に筋肉が力を発揮しやすいトップから中間域でのネガティブ動作(下ろす動作)に強い刺激を与え、限界点でチーティング(反動)を補助的に利用することで、通常の限界を超えた負荷をかけ、筋肥大を強力に促進することを目的とした上級者向けのテクニックです。
ダンベルカールのスタートポジション:

フラットベンチに浅めに座ります。
両手にダンベルを手のひらが前を向くように(アンダーグリップで)持ち、腕を体の横に自然に下ろします。
背筋をまっすぐに伸ばし、胸を張ります。
肘を体側に軽くつけ、動作中に前後に大きく動かないように固定します。
ダンベルカールの動作:

まずは通常のカール動作で、両腕のダンベルを肩の高さまでしっかりと巻き上げ、トップポジションをとります。
息を吸いながら、ここからが最も重要な局面です。上腕二頭筋の力で全力で抵抗するように、トップポジションから肘の角度が90度になるまで、1~2秒かけるイメージでダンベルを下ろしていきます。
肘が90度の位置まで来たら、そこから上半身をやや前方に傾けます。
息を吐きながら、上半身を起こす力(チーティング)を補助的に利用して、爆発的すぎない程度に素早くダンベルをトップポジションまで巻き上げます。
この一連の流れを繰り返します。
ダンベルカールのポイント:
- この種目の核心は「ゆっくりと耐えながら下ろし、チーティングを使って上げる」ことです。特に、トップから90度までのネガティブ動作に全神経を集中させてください。
- 上げる際に使うチーティングは、あくまで「90度からトップまでを持ち上げるための補助」です。全身を大きく揺するような過度な反動は、怪我の原因となり、上腕二頭筋への負荷も逃げてしまうため避けましょう。
- 動作中は常に肘の位置を体側のあたりで固定する意識を持ちましょう。
- 手首が反ったり、過度に曲がったりしないように、まっすぐな状態を保ちます。