ダンベルベンチプレスの目的
(大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋)
ダンベルベンチプレスは、主に大胸筋(胸の筋肉全体、特に中部)を効果的に鍛えることができるフリーウェイト種目です。バーベルベンチプレスと比較して、より広い可動域で動作を行うことができ、左右それぞれの筋肉を独立して鍛えることでバランスの良い発達を促します。
また、三角筋前部(肩の前側)や上腕三頭筋(腕の裏側)も補助的に強化され、上半身の押す力を総合的に高めることができます。軌道の自由度が高いため、スタビライザー筋(安定させるための筋肉)も動員され、より実践的な筋力向上に繋がります。
ダンベルベンチプレスのスタートポジション:

フラットベンチに座ります。足は床にしっかりとつけ、下半身を安定させましょう。 両手にダンベルを持ち、太ももの上に置きます。 膝の力を使ってダンベルを胸の上まで持ち上げると同時に、体をベンチに倒していきます。 ダンベルを胸の横、肩のラインよりやや下に構えます。手のひらは足の方向を向くようにしましょう。
肘は体に対して約45度~75度程度に開きます(肩への負担を軽減するため、真横90度に開きすぎないようにしましょう)。 背中には自然なアーチを作り、肩甲骨をベンチにしっかりとつけます。胸を張る意識を持ちましょう。
ダンベルベンチプレスの動作:

息を吸いながら、大胸筋のストレッチを感じつつ、ダンベルをゆっくりとコントロールしながら胸の横(乳首のラインあたり)まで、やや外側に向かって下ろしていきます。 ダンベルが胸の高さ、もしくはわずかに胸に触れる手前まで下ろしたら、一瞬動きを止めます。
息を吐きながら、大胸筋を収縮させることを意識し、ダンベルを天井へ向かって(やや内側へ)力強く押し上げます。 肘を完全に伸ばしきる手前、少し余裕を持たせた位置で止めましょう。 この動作を繰り返します。
ダンベルベンチプレスのポイント:
- 動作中は常に肩甲骨をベンチから離さないようにしてください。お尻が浮かないように注意しましょう。
- 肩をすくめず、肩甲骨を下げる意識を保つことで、大胸筋への刺激を高め、肩への負担を軽減します。
- 反動を使わず、常にコントロールされたスムーズな動作を心がけましょう。 特に下ろす動作をゆっくり行うことで、より効果的な刺激が得られます。
- 手首はまっすぐに保ち、過度に反ったり曲がったりしないように注意してください。
- ダンベルを下ろしすぎると肩を痛める可能性があるため、可動域は無理のない範囲で行いましょう。